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医療事故防止を中心としたMRM(メディカル・リスクマネージメント)活動を維持していくためには、組織的な対応が必要となります。つまり、客観的に組織・管理上の問題点を洗い出し、病院全体の問題として対応策を講じていく必要があり、その推進のためには、経営者による強力な推進力が不可欠となります。 |
経営者自身が経営の問題として医療事故防止を中心としたMRM活動を開始する旨の意思決定を実施し、その意思を院内の医療従事者全員に周知徹底します。医療事故が病院経営にダメージとなることを十分理解したうえで、その防止活動の重要性を医療従事者全員に理解させることが必要不可欠です。 |
MRM活動を推進するためのリーダー的役割を果たす推進責任者(ゼネラル・リスクマネージャー)を選任し、医療事故防止に関わる様々な活動の責任とともに対応策に対する権限をある程度委譲します。
※推進責任者は、病院全体の問題に対して改善策を推進できる立場の人間であり、かつ医療従事者からも人望のある人材が適任。 |
日ごろのMRM活動の推進は、推進責任者の任務となりますが、経営者としては定期的に推進責任者に進歩状況を確認した上で、場合によっては、組織的活動に障害となる人材の配置変更や必要な経営資源の投入を実行するなど円滑な運営を継続的に図るためのマネージメント業務を遂行する必要があります。 |
医院全般的な問題点を把握するためにも、またその改善策を講じるためにも、各科を横断した組織的な委員会を設けて対応する必要があります。この委員会は MRM活動の中枢であり、機能するかどうかが、MRM活動の成否につながるといえます。 |
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病院規模にもよるが、実質的な論議ができる場を設けるためには、数名から10名程度が望ましい。 |
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医療事故の発生頻度の高い科目から代表者を出すことが望まれる。 |
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一般的には部長クラスとなるが、役職にこだわらず、前述のゼネラルマネージャー同様、幅広い視野で客観的に問題点の把握と対応策の判断ができる人材が望まれる。 |
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